経営コンサルタント ノンの気付きノート。

事業会社(商社)⇒コンサルタントへ転身したノンがみんなに伝えたい「気付き」を書き綴る。

錯覚資産の重要性。人生は錯覚で出来ている!?

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

ふろむださんの新作。人生は錯覚資産に大きく左右されることについて書かれた本。
運動部出身で、実力主義の世界で生きてきた自分にとっては、衝撃的な本だった。

内容はタイトルの通り、相手を勘違いさせることがその後の人生を大きく左右する、というもの。この勘違いさせることを、この本では錯覚資産と呼ぶ。

この錯覚とは、嘘やハッタリのことではない。自分を必要以上に大きく見せることだ。
というか、相手が必要以上に良く捉えてしまうこと。例えば、学歴が分かりやすいと思う。

学歴は、獲得がそれなりに難しいのだが、
実社会に出てみると、大して意味がないなぁと思う。慶應大学を出てみても、勉強したことは大して仕事面で役に立っているとは言いにくい。

しかし、慶應大学というだけで、必要以上に良く見られることが多かった。自分で学歴をアピールしたことは無いにせよ、相手が必要以上に良く捉えてしまう、つまり錯覚してしまうのだ。

錯覚し、必要以上に良く捉えられると、チャンスは巡ってくるし、チャンスを生かして成長することが出来る。錯覚が機会を生み、それにより錯覚資産を持たない人と大きな差がついてしまうという恐ろしい現実。

「学歴なんていらねえ」という発言にはくれぐれも注意してほしい。大きな錯覚資産を自ら失うことになりかねない。MBAも使えないからいらないっていう人もいるけど、MBAを取得してマイナスで見られることは皆無だろう。なるほどなと思った。

実社会でも成績の数値より、評価者の錯覚で評価が大きく変わることは多々ある。実力が必要なことはもちろんのこと、上手く錯覚資産を利用し、チャンスを掴んでいくことが社会を生き残る術であるだろう。

なんとなく分かってはいたが、上手く明文化した本はこれまで無かったと思う。
ふろむださんの観察眼と表現力には、ただ驚かされるばかりだ。

学生、社会人問わず、オススメの本です。